映画編「嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード」
執筆秘話





当サイトは2005年1月5日に開設されましたが、私がこのサイトを開設しようと思い立ったのは、2004年の11月上旬の頃です。この頃、私はホームページの作り方などを色々調べ、それと同時にどんなサイトにするのかもあれこれ考えていました。そして、原作と劇場版作品を批評、考察してみようという事になりました。

さて、そうやってサイト開設に向けて準備を進めていた11月26日、3枚のクレしんのDVDが発売されました。「スペシャルE」、「電撃!ブタのヒヅメ大作戦」、「嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード」です。私は発売当日に3枚購入しまして、3枚とも何度も鑑賞しました。特に、ヤキニクロードはギャグに満ちており、何度も大爆笑をしたものです。

しかし、その一方で「ヤキニクロード」がなかなか奥の深い作品だと思ったりもしました。どういう意味で奥が深いのかいうと、当サイトの映画編嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロードから引用してみます。


「ヤキニクロード」にはスウィートボーイズのボスの企みや、堂ヶ島と天城の関係が最後まではっきりしないなど、不明瞭な点が少なくありません。これは、ギャグや水島監督、製作スタッフらの趣味を作品に登場させることを優先したために、その結果として、ストーリーや人物描写が粗雑になってしまったと言えます。


特に、当時の私はこの中でも堂ヶ島と天城の関係に着目しました。私が考察した、この二人の関係とそれに対する作品との関連性については、嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロードから再び引用することにします。


堂ヶ島少佐と天城の関係についても詳細は不明ですが、この二人が(堂ヶ島には家族がいる事から)不倫の関係にあり、それは、前作「戦国大合戦」の又兵衛と廉姫のプラトニックな純愛とは違い、ドロドロとした不健全なものであると考えられます。このような状況での、男女間の微妙な心理状態が子供に理解できるとは言い難く、恋愛と言う点に関しては、「戦国大合戦」の方が子供にとってまだ分かりやすいです。


つまり、当時の私は、「ヤキニクロード」を語る上で重要になると思われる点である、「実は『ヤキニクロード』こそが大人向けであり、『戦国大合戦』は子供向けという解釈が可能なのではないか」という一つの仮説を打ち立ててみたわけです。

そして、これが最終的に映画編の「ヤキニクロード」の文章につながっていくことになるのですが、このように、原作と劇場版作品を批評、考察するに当たって、作品を色々な視点から眺めて、その本質にアプローチしていくという手法は、実はこの「ヤキニクロード」の鑑賞において、その基礎が確立されたのではないかと、今を振り返ると思うのです。

さて、2004年12月8日、私は「クレヨンしんちゃん的ページ」さんの質問箱に投稿するための、二つの文章を執筆しました。一つはひまわりだいすきさんという方の(2004年5月1日の)ご質問に対する回答です。


しんのすけたちが、洋服店で、服をとって逃げましたよね。
それこそ、窃盗罪で、スウィートボーイズのはおいといて、
追いかけなければならないじゃないでしょうか・・・。」(L―41)


このご質問に対し、私は以下の文章を回答として投稿しました。


確かにあれは一見窃盗罪ですが、管理人さん(Mr.Kさん)のおっしゃるとおり、代金は店に置いたとも考えられます。というのは、野原家はお金を持っていたはずだからです。その根拠ですが、変装中にひまわりがうんちするシーンがありましたよね。その後、お隣のおばさんにばれて、再び野原一家は逃げて、団地のゴミ捨て場らしきところでひろしが服を着替える場面が登場しました。この場面で、みさえはひまわりのオムツを取り替えるシーンもありますが、野原一家が家を飛び出した時、誰もオムツらしきものは持っていませんでした。変装の際に、みさえ(みさのり)が持っていたかばんも同様です。つまり、オムツとかばんは変装した直後にどこかで買ったと思われ、そのお金は家を飛び出した時、たまたまみさえかひろしのポケットに入っていたと推測が出来ます。あの変装で、オムツとかばんを買うのはかなり不自然でしょうが。
後日返したとは思えません。ひろしの女装していた服は、投げ捨てていましたから。


そして、二つ目は「ヤキニクロード」に対する意見・感想としてのものです。これは、前述したような堂ヶ島と天城の関係には触れていないものの、「ヤキニクロード」こそが大人向けという考えを反映したものです。

しかし、私はなぜかこちらを投稿することはなく、いずれ投稿しようかと思い保存していたのに、結局投稿することがなかったというものです。ただ、今にして思えば、実はこれが私の書いた劇しんの批評、考察の前身だとも思ったりもします。

そして、ここで今まで1年以上も放置してきたその「ヤキニクロード」の文章を以下に公開することにします。なお、当時の私は海外編開設の準備も進めていたため、韓国版のクレしんが、同国の厳しい規制のために映像が修正が多く施されている(韓国編参照)事などの海外事情を意識したものにもなっています。


ヤキニクロードのDVDを買い、何度も見ては大爆笑をしました。ただ、その一方でふと思ったことがあります。
ヤキニクロードは前作のアッパレ戦国大合戦に比べ、かなり子供向けを意識したという印象を受けますが、よく見ると、どうもそうでもないような気がします。女装したひろしの、「あ〜ん、私のミルコ〜」、「やだわ〜、安もんのシリコンはこれだから」、「ゲッチュー」や、他にもドライバーの言動など、無茶苦茶おかしいですが、一方で、良い子に見せていいのだろうか、と思ってしまう場面が登場します。日本は大丈夫ですが、メディアの規制が厳しい国では、青少年の悪影響を及ぼすということで、削除か修正をされかねない場面です。一方で、戦国大合戦は、ここまでの場面は出てきません。となると、実はヤキニクロードの方こそが、大人向けだとといえなくもない気がします。もっとも、こういうところにクレヨンしんちゃんらしさが現れているとも言えるのでしょうが。




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