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臼井儀人先生の御逝去から四年を迎えて





臼井儀人先生が亡くなられて、ちょうど4年目を迎えました。

4年前、臼井先生の行方が分からなくなったという報道に大変な衝撃を受けたのは、ついこの間の出来事のようです。

臼井先生が亡くなられてから、『クレヨンしんちゃん』の漫画版は新たに『新クレヨンしんちゃん』として再開し、テレビアニメ、映画もいまだに人気を博しており、改めて臼井先生の遺した作品の偉大さを感じます。

さらに、『クレヨンしんちゃん』の舞台であり、臼井先生が在住されていた春日部市にある、第1児童センター「エンゼル・ドーム」では野原しんのすけらの像が初めて設置されまして、『クレヨンしんちゃん』は春日部市にとってもはや切っても切り離せない存在であることがうかがえます。

臼井先生の作品は、もともと大人向けであり、子供が読むことは想定されていなかったにもか関わらず、『クレヨンしんちゃん』はテレビアニメ化されてからというのも、子供の年齢層に大きく受け入れられ、現在に至るまで国民的作品と言えるまでになりました。

青年誌に連載されていた大人向けの作品が子供向けに変化した作品で、これほどまでに人気を博した例はおそらく存在しないのではないかと思います。

無論、原作がテレビアニメ化されたことで、『クレヨンしんちゃん』が世代を超えて愛される作品になったのは、アニメスタッフの方々の尽力も大きいですが、やはり『クレヨンしんちゃん』はそのように、広く愛される何かが原作に存在していたとも思えます。そのような何かを描いたところにも、臼井先生の真の偉大さが見出せると言えるでしょう。

臼井先生が最期を迎えた荒船山は、きっとちょうど4年前のこの日と変わらずにいることだと思います。臼井先生が亡くなられた際、あれほど世間が大騒ぎしても、荒船山の特異な姿は何一つ変わることがありませんでした。

臼井先生が亡くなられた際、まだ世間には知られておらず、荒船山もいつも通り静かであったと思います。臼井先生の荒船登山から数日経って、広く報道されたのですから。

自然の偉大さと比べ、人間がいかに小さな存在であることか。どんなに偉大な作品を生み出しても、人間である以上、なんともあっけなく亡くなってしまうのだと、人間の弱い存在を痛感させられる出来事でもありました。

しかし、たとえ弱い存在であろうと、『クレヨンしんちゃん』のような偉大な作品を生み出すのもまた人間であり、人間の底知れぬ偉大さ、その内面の小宇宙を臼井先生が体現したのだと、『クレヨンしんちゃん』を通じて感じます。

臼井先生の他の作品も、紙の単行本は徐々に入手が困難となってきましたが、電子書籍という新しい媒体で、再び容易に読めるようになってきています。世代のみならず、時代も超えて臼井先生の作品が親しまれていくと思います。

『クレヨンしんちゃん』をはじめ、臼井先生の遺した作品は、いつまでも忘れ去られることはなく、いつまでも多くの人々に愛されていくことでしょう。

臼井儀人先生の御逝去に心より哀悼の意を表します。




2013年9月11日
クレヨンしんちゃん研究所
管理人チョルス





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